どうもアタシは『無言実行』ってのができないタチでして、あらかじめ宣言しておかないと、結局何もせずに終わってしまうのがオチです。
ですから「来年の元旦に、クレージーキャッツのサイトをオープンさせる!」と何度も宣言してきたわけですが、これは本当に大変な作業でした。とにかくやってもやっても終わんないんですよ。
構想しはじめたのが今年の初め。具体的に動き出したのが11月に入ってから。それからわりとすぐさまフロントページだけはできたのですが、仕事が立て込んだり旅行に行ったこともあって、そっからまったく進まなくなりました。で、気がつけばあと一日。たぶん随所に工事中のところがあるとはありますが、なんとか元旦に間に合わせる予定です。・・・あー、またつまらん宣言しちゃったよ。。。
もういいかげんコミックソングのことを書くのに飽き飽きしているのに、またこんなテーマを選んでしまいました。いや、こうなったら徹底的にいこう!
ドリフソングをひとことでいうなら「土着的な曲の近代的解釈」ということにつきるでしょう。
これはデビューシングル『ズッコケちゃん/いい湯だな』から貫かれており、どちらも本来の土着的な味わいにエレキサウンドがプラスされたものになっています。
ただ非常に慎重に企画されたことが伺えます。『ズッコケちゃん』は伝承歌ですし、『いい湯だな』は約3年前にデュークエイセスがうたってヒットさせた曲のカバーです。さらに編曲にはクレージーサウンドの創始者である萩原哲晶が担当しています。
今聴くと非常に牧歌的にしてリズミカルなアレンジですし、加藤茶の歌唱もいいのですが、まだ「ドリフターズをどのように売り出すか」という部分に迷いがみられるのも事実です。
この迷いはセカンドシングル『ミヨちゃん/のってる音頭』にもみられます。平尾昌章自らがうたってヒットさせた『ミヨちゃん』のカバーと、秋田音頭に現代的な歌詞とアレンジをくわえた『のってる音頭』、とほぼ曲の構成はファーストシングルと同様です。
ただこのシングルから編曲に川口真が起用され、クレージーソングとはあきらかに違った部分がみてとれるようになります。
完全に「ドリフソングだ!」というものが出たのが3枚目の『ドリフのズンドコ節/大変唄い込み』からで、特に『ドリフのズンドコ節』では≪ドリフソングのフォーマット≫が確立したという意味で非常に重要な楽曲です。
≪ドリフソングのフォーマット≫とは
・日本民謡、もしくは伝承歌のカバー
・加藤茶→仲本工事→高木ブー→荒井注→いかりや長介の順にワンコーラスずつうたっていく
・ブリッジに大胆なアレンジ(突然R&Bになったりロックになったりする)が挿入られる
などがあげられます。
ドリフソングのブレーンはほぼ「作詞 なかにし礼」、「編曲 川口真」に固定されていますが、なかにし礼は数々の歌謡曲の作詞をはじめ、近年では作家としても有名ですが、一時期青島幸男の弟子だった時があり、<クレージーキャッツ→ドリフターズ>、<青島幸男→なかにし礼>という流れが読み取れます。
川口真と萩原哲晶との直接の関係はなさそうですが(せいぜい東京芸術大の先輩後輩というぐらい)、非常に大胆なアレンジを得意とし、やがてその役割はたかしまあきひこにとってかわられますが、ドリフソングのオリジナリティに多大な貢献をしました。
さて、ドリフのメンバーの歌唱ですが
クレージーの場合、一番の人気を誇った植木等がヴォーカルという、なんとも都合のいい構成でしたが、初期のドリフ人気を支えた加藤茶はほんらいドラムで、バンドとして活動する場合は仲本工事、もしくは高木ブーがヴォーカルをしていました。
(伝説のビートルズの前座公演でも仲本がヴォーカルをつとめた)
しかし加藤茶には最強ともいえる武器がありました。それは天性ともいえるリズム感です。ずっと後年『ラップ・ミヨちゃん』を発売しましたが、これがその辺のラッパーよりずっと巧かった。谷啓の『怪奇ラップ現象』やスチャダラパーとの『あんた誰?』でみせたラップがなんともぎこちなかったのとは対照的です。
仲本はもともとロックヴォーカリストだっただけあって非常に心地よい歌声を聴かせてくれます。坂本九同様「まいにちかよおったがくしょくの」を「まヒにちかよホォったがくしょくのホォ〜」というハ行が強調された部分も特色を出すのに役にたっています。
高木ブーはまことに正統的なヴォーカルで『ダンチョネ節』を聴いてもらえればその巧さは明白です。が、ドリフソングではすべてに誇張して歌っており、コミカルな味がでています。
荒井注もほんらい歌は巧いのです。しかしこれまたがなるように歌うことを要求されたためか、その巧さは鳴りを潜めています。
いかりやは巧拙をいえばふつうになるのでしょうが、声が高いのにしゃがれ声という特色をいかした味のあるヴォーカルになってました。そして合いの手の巧さはグンを抜いています。
あ、あと志村けんですね。この人は間違いなく巧くないといえます。それでもあまりボロが出にくい歌い方をしていて、たとえば『東村山音頭』や『ウンジャラゲ』を聴いてもヘタだと思う人はあまりいないのではないでしょうか。
ドリフソングのおすすめは、さきほど書いたことと変わってきますが『ミヨちゃん』をおいて他にないと思っています。平尾昌章の原曲を徹底的にドリフ流に解釈し、コミカルなのになんともあたたかみのある曲に仕上がっています。アタシはいつも5コーラス目のいかりや長介の合いの手の部分で泣きそうになってしまいます。
他にもおすすめをあげるなら『ズッコケちゃん』、『ドリフのズンドコ節』、『ドリフのツンツン節』、『ドリフのほろ酔い小唄』、『ドリフのツーレロ節』、『ドリフのパイのパイのパイ』、『ゴー・ウエスト』などですかね。まぁとにかく『赤盤』『青盤』の両方を聴いてみて、自分なりのおすすめ曲をみつけてくださいな。
もちろん今年2ちゃんねるで話題騒然となった『NASA音頭』は入ってませんがね。そんなわけで、ではでは